「ところ変われば品変わる」といいますが、茶道の楽しみ方もまた、場所によって大きく変わります。

空の下でお茶を点てることを「野点(のだて)」といいます。

春先になると、お城やお寺の庭園で、赤い傘の下でお茶を楽しむ風景を目にすることがありますよね。

ふらっと立ち寄って、お抹茶をいただいたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

外の空気を感じながらいただく一杯のお茶は、なんともいえず気持ちがいいものです。


野点は「特別な場所」でなくても楽しめる

野点というと、どこか特別な場所に出かけて楽しむイメージがあるかもしれません。

でも実は、もっと身近な場所でも気軽に楽しむことができます。

たとえば私は、自宅の庭先やベランダで。

ほんの少し外の空気を感じるだけで、いつもの抹茶時間が少し特別なものに変わります。

テーブルや椅子を使ったテーブル茶道なら、準備も難しくありません。

お気に入りのカップやお菓子を用意するだけで、十分に“野点気分”を味わえます。


公園で楽しむ抹茶時間という選択

カルチャースクールの生徒さんの中には、

お友達と近所の公園で野点を楽しまれた方もいらっしゃいました。

自然の中でゆったりとお茶を点てて、会話を楽しむ時間。

それはお稽古とはまた違った、自由で心地よいひとときです。

茶道というと「きちんとした場所で」「決まった形で」というイメージがあるかもしれませんが、

本来は人と人が向き合い、心を通わせる時間でもあります。


季節を感じる楽しみ方

これから梅雨に入り、そして真夏へと向かっていきます。

外で過ごすには少し難しい季節になりますが、

だからこそ今の時期は、野点を楽しむ絶好のタイミングかもしれません。

新緑の風を感じながら、やわらかな光の中でいただくお抹茶。

そんな時間は、日常の中に小さな余白をつくってくれます。

「わざわざ出かける」だけでなく、

「身近な場所で楽しむ」

そんな自由な発想で、抹茶時間を楽しんでみてはいかがでしょうか。🍵